薄いふとん


この鳥の名はわかる?と
花壇の隅にシャベルを当て
土をほぐし
埋めたばかりだという鳥を
掘り出して見せた

目をつむり
まだやわらかな体
薄い黄色い色をした胸

山すその野池のほとり
葉陰で鳴いていた鳥の
小さな声が耳をかすめる

山道の岩陰から
一瞬飛び出た鳥にも似ている

前の山から畑を飛び越し
木々を渡って
この庭に降り立ったとき
猫の爪にかかった

土粒と一緒に
手のひらに横たわる鳥の羽を
涼やかな風が揺らした

その人は
鳥を浅い穴に戻し
土をかけた

薄いふとん一枚ほどの
明るい陽があふれる世との
しきりの土

行ったり来たり
いつでもたやすくできそうな
あるかなしかの
薄さの土
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